松岡 陽子 マックレイン(まつおか ようこ マックレイン、Yoko Matsuoka McClain、1924年1月1日 - 2011年11月2日)は、アメリカの文学者(比較文学)。オレゴン大学名誉教授。

概要

東京府(現・東京都)生まれ。父は作家松岡譲。母は夏目漱石の長女・筆子。妹は半藤末利子。

1945年に津田塾大学を卒業し、1952年に渡米。オレゴン大学でフランス語を専攻し、1956年に学士号を取得。この間、米国人ジョージ・ロバート・マックレイン (George Robert McClain) と結婚。一男を出産後、再びオレゴン大学に戻る。大学院で比較文学を研究し、1967年に修士号を取得。1964年から1994年まで、オレゴン大学の東アジア言語文学部 (the Department of East Asian Language and Literature) で日本語や近代文学を教えた。その後、オレゴン大学名誉教授。

夫のジョージは浮世絵のコレクターで、夫の死後、陽子はオレゴン大学のジョーダン・シュニッツァー美術館へコレクションを寄贈した。陽子は学生時代にこの美術館で受付のアルバイトをしていた。

息子ケン(Ken、大学病院の医師)とエルサルバドル出身の妻との間に生まれた息子(つまり陽子の孫)はミドルネームを漱石から取り、アレハンドロ(アレックス)・ソーセキ・マックレイン (Alejandro (Alex) Soseki McClain) と命名された。

著書に『漱石の孫のアメリカ』『孫娘から見た漱石』『漱石夫妻 愛のかたち』などがある。内外にわたって講演活動も多い。

2011年11月2日、脳内出血のためアメリカ合衆国オレゴン州の自宅で死去。87歳没。

親族

  • 祖父:夏目漱石(小説家)
  • 祖母:夏目鏡子(随筆家)
  • 父:松岡譲(小説家)
  • 叔父:夏目純一(ヴァイオリン奏者)
  • 叔父:夏目伸六(随筆家)
  • 妹:半藤末利子(随筆家)
  • 義弟:半藤一利(小説家)
  • 従弟:夏目房之介(漫画家、評論家)
  • 従甥:夏目一人(実業家)
  • 従姪:Emi(音楽家)


  • ここでは松岡陽子マックレインの親族に該当する者のみを図示した。

著作

  • 『漱石の孫のアメリカ』新潮社、1984年。ISBN 4103508019
  • 『アメリカの常識 日本の常識』読売新聞社、1989年。ISBN 4643890460
  • 『孫娘から見た漱石』新潮選書、1995年。ISBN 4106004747
  • 『退職後の人生を愉しむアメリカ人の知恵』海竜社、1997年。ISBN 4759305181
  • 『英語・日本語コトバくらべ―日本語教授30年の異文化摩擦』中央公論新社<中公文庫>、2001年。ISBN 4122038006
  • 『漱石夫妻 愛のかたち』朝日新聞社<朝日新書>、2007年。ISBN 4022731702
その他
  • 松岡陽子マックレイン稿「日米両文化の架け橋」実践女子学園中学校・高等学校中等教育研究室編『文化講演集』第1集、実践女子学園高等学校、1995年。

脚注

外部リンク

  • 夏目漱石の足跡を訪ねて
  • 松岡陽子マックレインのアメリカ報告

大熊舊書坊漱石の孫の アメリカ 松岡 陽子マックレイン (著) 新潮社 出版品59 Yahoo奇摩拍賣

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漱石の孫のアメリカ 松岡陽子マックレイン 古書 胡蝶堂

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