イエロー・シャーク』(原題:The Yellow Shark)は、フランク・ザッパが1993年11月に発表したアルバム。1992年9月、ドイツの室内楽団アンサンブル・モデルンが「The Yellow Shark」と題されたコンサートでザッパの曲を演奏し、本作にはその時のライブ音源が収録された。ザッパはプロデュースに加えて、一部の曲で指揮も担当している。なお、ザッパは1993年12月4日に死去しており、本作が生前最後のリリースとなった。

背景

ザッパが過去に発表した曲のオーケストラ・アレンジ版と、新曲が収録された。コンサート及びアルバムのタイトルは、ザッパのリスニング・ルームに置かれていたガラス繊維製の魚の模型に由来している。

1991年7月、アンサンブル・モデルンはロサンゼルスを訪れてザッパ所有のスタジオ「ジョーズ・ガレージ・スタジオ」で2週間リハーサルを行い、更に1992年7月には、逆にザッパがドイツを訪れてアンサンブル・モデルンと共に2週間リハーサルを行った。ザッパの没後の1999年に発表されたアルバム『Everything Is Healing Nicely』には、本プロジェクトのために行われたリハーサルの録音が収録されている。

「The Yellow Shark」と題されたコンサートは、1992年9月17日から19日にフランクフルト公演、22日と23日にベルリン公演、26日から28日にウィーン公演という日程で行われた。そのうちフランクフルト公演の初日と3日目にはザッパ本人も出演し、司会や一部の曲の指揮を担当した。しかし、当時ザッパの健康状態は悪化しており、フランクフルト公演のうちの2日目や、その後のベルリン公演及びウィーン公演はザッパ抜きで行われた。

反響・評価

アメリカでは『ビルボード』のクラシカル・クロスオーヴァー・チャートで2位を記録した。また、オーストリア、ドイツ、オランダでは総合アルバム・チャート入りしている。

François Coutureはオールミュージックにおいて5点満点中4点を付け「この男のロック・ミュージックを愛する平均的なファンは、恐らく『イエロー・シャーク』に戸惑うだろうが、彼のシリアスな音楽に興味のある人々には、『ロンドン・シンフォニー・オーケストラ』や『オーケストラル・フェイヴァリッツ』といったアルバム以上に必携のアイテムである」と評している。また、トム・ウェイツは2005年3月20日付の『オブザーバー』紙において、本作を「彼の最後の大傑作だ。畏敬すべきアンサンブルだよ」と評している。

収録曲

全曲ともフランク・ザッパ作(ただし1.は楽曲でなくMC)。

  1. イントロ ("Intro") - 1:43
  2. ドッグ・ブレス・ヴァリエーションズ ("Dog Breath Variations") - 2:07
  3. アンクル・ミート ("Uncle Meat") - 3:24
  4. アウトレイジ・アット・ヴァルデズ ("Outrage at Valdez") - 3:27
  5. タイムズ・ビーチ2 ("Times Beach II") - 7:31
  6. スリー・リヴァイズド ("III Revised") - 1:45
  7. ザ・ガール・イン・ザ・マグネシウム・ドレス ("The Girl in the Magnesium Dress") - 4:33
  8. ビー・バップ・タンゴ ("Be-Bop Tango") - 3:43
  9. 壺の中の眠り ("Ruth Is Sleeping") - 5:56
  10. ナン・オブ・ジ・アバーヴ ("None of the Above") - 2:17
  11. ペンタゴン・アフタヌーン ("Pentagon Afternoon") - 2:28
  12. クエスティ・カッツイ・ディ・ピッチョーネ ("Questi Cazzi Di Piccione") - 3:03
  13. タイムズ・ビーチ3 ("Times Beach III") - 4:26
  14. フード・ギャザリング・イン・ポスト・インダストリアル・アメリカ1992 ("Food Gathering in Post-Industrial America, 1992") - 2:52
  15. ウェルカム・トゥ・ザ・ユナイテッド・ステイツ ("Welcome to the United States") - 6:39
  16. パウンド・フォー・ア・ブラウン ("Pound for a Brown") - 2:12
  17. エクササイズ#4 ("Exercise #4") - 1:37
  18. ゲット・ホワイティ ("Get Whitey") - 7:00
  19. G-スポット・トルネード ("G-Spot Tornado") - 5:17

参加ミュージシャン

  • フランク・ザッパ - 指揮(on 14. 15. 19.)、プロデュース
  • Ali N. Askin - アレンジ(on 2. 3. 7. 8. 9. 19.)
  • アンサンブル・モデルン
    • Peter Rundel - 指揮、ヴァイオリン
    • Dietmar Wiesner - フルート
    • Catherine Milliken - オーボエ、イングリッシュホルン、ディジュリドゥ
    • Roland Diry - クラリネット
    • Wolfgang Stryi - バスクラリネット、テナー・サクソフォーン、コントラバスクラリネット
    • Veit Scholz - バスーン、コントラバスーン
    • Franck Ollu - ホルン
    • Stefan Dohr - ホルン
    • William Formann - トランペット、フリューゲルホルン、ピッコロトランペット、コルネット
    • Michael Gross - トランペット、フリューゲルホルン、ピッコロトランペット、コルネット
    • Uwe Dierksen - トロンボーン、ソプラノ・トロンボーン
    • Michael Svoboda - トロンボーン、ユーフォニアム、ディジュリドゥ、アルプホルン
    • Daryl Smith - チューバ
    • Herman Kretzschmar - チェレスタ、ハープシコード、ヴォイス、ピアノ
    • Ueli Wiget - チェレスタ、ハープシコード、ハープ、ピアノ
    • Rainer Römer - パーカッション
    • Rumi Ogawa-Helferich- パーカッション、ツィンバロム
    • Andreas Böttger - パーカッション
    • Detlef Tewes - マンドリン
    • Jürgen Ruck - ギター、バンジョー
    • Ellen Wegner - ハープ
    • Mathias Tacke - ヴァイオリン
    • Claudia Sack - ヴァイオリン
    • Hilary Sturt - ヴィオラ、ヴォイス
    • Friedemann Dähn - チェロ
    • Thomas Fichter - コントラバス、エレクトロコントラバス

脚注


イエローシャークが遅い訳 AS ブログ GTRチューニング AutoSelect Japan 公式ウェブサイト

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シャーク (シャーク, ジャーク) JapaneseEnglish Dictionary JapaneseClass.jp

イエローシャーク 三陽金属株式会社

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