ピアノ協奏曲第3番「西風に寄せて」~左手のためには、池辺晋一郎が2013年に作曲したピアノ協奏曲である。「ピアノ協奏曲Ⅲ」と表記されることもある。

概要

ピアニストの舘野泉の委嘱によって作曲された曲である。高校生の頃の作曲者が読んだ本に「舘野の趣味は風を聴くこと」と書いてあった上、舘野が左手のピアニストであり地図上では左は西であることから、この曲のコンセプトは「西風」となった。また、作曲者の好きな曲であるオネゲル「ピアノ小協奏曲」のシンプルさを継承する気持ちもあったという。

2013年8月15日に札幌で完成された。

独奏ピアノは曲を通して左手のみで演奏される。

演奏時間

およそ10分30秒

初演

2013年11月3日、南相馬市民文化会館ゆめはっとホールにて、舘野泉ピアノ、野津如弘指揮、ラ・テンペスタ室内管弦楽団によって初演された。なお、初演時のコンサートマスターは舘野泉の息子の舘野ヤンネであった。

楽器編成

独奏ピアノ、フルート(ピッコロ持ち替え)、オーボエ2、ファゴット、F管ホルン2、C管トランペット、打楽器(カバサ、スネアドラム、サスペンドシンバル2、タンバリン、アンティークシンバル、ボンゴ、トライアングル、ヴィブラスラップ、バスドラム)、弦五部

楽曲構成

3楽章構成で、全楽章が続けて演奏される。

第1楽章

第2楽章

第3楽章

楽譜

全音楽譜出版社から出版されている。

脚注


Shinichiro Ikebe (池辺晋一郎) 作曲家 演奏家データベース Musician Clippy

池辺晋一郎芸術監督シリーズ「音楽をのぞいてみよう!第6回 ドヴォルザーク」 パルナソスホール(姫路市立姫路高等学校音楽ホール)

インタビュー

池辺晋一郎:交響曲第1番 YouTube

池辺 晋一郎:バイヴァランス III|全音オンラインショップ | 全音楽譜出版社